半年ほど前、突発性難聴で右耳の高音の聴力が落ち、キーンという耳鳴りがずっとなるようになりました。
この記事では、楽器を弾くとき耳を大音量の音から守る、おすすめのイヤープロテクターについてご紹介します。
ある日、突発性難聴が進行
耳鳴りは気になるものの、なんとか日々のコントラバスの練習を続けていたところ、少し前からさらに音が割れて聞こえるようになりました。
ある程度高い音が、全てキンとかバリっていう割れた音に聞こえるんです。
毎日のコントラバスの練習も音が右耳に響いて痛く感じるのと、音が割れて聞こえるため音質の判断ができなくなりました。
現在は、薬で少し回復したようで、音の割れることは少なくなりましたが、まだ大きな音は音の割れと、耳に響いて痛い感じがします。
大音量の音から耳を守るために見つけたもの
自宅の狭い部屋で練習していると、コントラバスでも結構な音量が鳴っています。
スマホのアプリで測るとフォルテッシモは80dBを超えていました。
もしかすると、この音量も耳にあまり良くないのかもしれないということで調べてみると、イヤープロテクターというものがあることをがわかりました。
大音量の音から耳を保護するための、簡単に言えば耳栓です。
いろんな用途のためのイヤープロテクターがありましたが、私の場合は楽器を弾くときに使うイヤープロテクターということで、音を完全にシャットアウトしてしまっては意味がありません。
ある程度聞こえる必要があります。
更に調べていくと、ある程度音質を保ちながら、音量だけを抑えてくれるものがあることがわかりました。
このCrescendoというブランドは、オランダの Dynamic Ear Company 社のブランドですが、KORG Import Divisionとして、シンセサイザーや電子ピアノなどの電子楽器で有名なコルグが販売しています。
私が日々の練習で使っているメトロノームもコルグ製なので少し親近感もわき、実際に購入して試してみることにしました。
Crescendoというイヤープロテクター
このCrescendoというイヤープロテクターの特徴は、以下のように公式サイトにかかれていました。
CRESCENDOのイヤープロテクターは、一定の音圧軽減ができるようにデザインされていますが、音楽の質を落とすことなく聴覚にダメージを与えないレベルまで安全に音量を絞ることが出来ます。
http://www.korg-kid.com/crescendo/feature/index.html
また、独自の開発により、楽器のパートや音楽のジャンルに合せた、独自のフィルターが搭載されており、それぞれ必要に応じた音圧低減の効果があります。
イヤープロテクター装着時でも、快適にコミュニケーションが取れるようになっております。また、装着したままでも万が一の警告音が聞き取れるということは非常に重要でもあります。
私が魅力に感じたのは、次の3つのポイントです。
用途に合わせたモデルによって、様々なモデルがあります。
私の用途は楽器を弾くときに使うということで、「Professional Music」というカテゴリになります。
各モデルの特徴
各モデルの特徴は以下のようになります。
どの周波数をどれくらいカットしているかの表が以下になります。
Products / Frequency ( Hz ) | 125 | 250 | 500 | 1000 | 2000 | 3150 | 4000 | 6350 | 8000 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Music・Dance | 12.6 | 15.6 | 15.7 | 19.9 | 25.1 | 21.5 | 17.2 | 25.9 | 30.2 |
DJ・Guitar・Vocals | 23.8 | 21.6 | 21.6 | 25.8 | 24.7 | 15.9 | 15.6 | 17.1 | 13.5 |
Drummer | 26.8 | 25.5 | 25.5 | 28.9 | 33.0 | 23.4 | 19.7 | 17.6 | 27.8 |
Woodwind | 15.6 | 13.7 | 13.6 | 14.6 | 17.2 | 19.5 | 15.8 | 16.8 | 16.7 |
表にしてみてわかったのは、7つのモデルがありますが、
- MusicとDanceは数値的に同じ
- DJとGuitarとVocalsは数値的に同じ
ということで、パッケージの違いのみということのようです。
さらに、表の数値だけではイメージがつかみにくいのでグラフにしてみました。
横軸は各周波数を表しています。
縦軸は音圧の低減レベルを表していて、値が大きいほど強力に音圧が低減されます。
グラフを見ると、各モデルで低減している周波数に特徴がありました。
これ以上は使ってみないとよくわからないということで、
- 評価の基準として一般向けとされるMusic
- 音質の変化を最低限に抑えられることが期待されるWoodwind(こっちが本命)
を購入してみることにしました。
実際に使ってみて
コントラバスの練習でMusicとWoodwindを実際に使ってみました。
Music
Musicは、 音圧は低減され、高い音がかなりカットされます。
これはグラフと実際に大きな差は感じられませんでした。
ただ、この商品の説明に「本来の音質をそのままに」とありますが、Musicをするのとしないのでは音質がかなり変わります。
正常な方の左耳につけて聞くと音質がかなり丸くなります。
コントラバスであらっぽく発音しても、丸くフィルターが掛かったように感じます。
悪い方の右耳はそもそも高い音が聞こえないので、音圧が下がる分痛い感じはなくなります。
そんなに音質の変化は感じられませんでした。
Woodwind
Woodwindは、全体的に音圧が抑えられていますが、音質の変化はMusicに比べると少なくなっています。
音圧の低減レベルが低いため、聞こえる音量はMusicより大きく聞こえます。
オーケストラの練習で使ってみたところ、今の私の右耳の状態だと金管楽器の音は少し痛く感じました。
ただ、家でコントラバスの練習をするときは、痛さは感じず、むしろ音質の変化が少ないWoodwindのほうが練習しやすいと思いました。
まとめ
この記事では、楽器を弾くとき耳を大音量の音から守る、おすすめのイヤープロテクターについてご紹介しました。
今回私が買ったイヤープロテクターは次の2つです。
しばらくは、MusicとWoodwindを併用して場合によって次のように使い分けてみようかと思います。
普段のコントラバスの練習には、Woodwindを使おうと思います。
また、オーケストラの練習で耳が痛く感じる場合は、右耳だけMusicを使ってみようと思います。
耳を保護したい、また、難聴で悩んでいる方の参考になれば幸いです。